ゆらぎ

「今日は絶対おいしいものを食べよう!」と心に決めて出かけたとき、いざ、店を決めようと思うと、心が「ゆらぎ」、中々決められないことありませんか。私はいつも、「ゆらい」でしまいます。

「ゆらぎ」の正体っていったいなんでしょうか。

辞書で調べてみると① ゆらゆらと動く。ゆれ動く。② 物事の基盤が不安定になる。という解説がありました。「ゆらぎ」の秘密を探ってみると不思議な情報を見つけました。

「ゆらぎ」といってもいろいろな種類があるそうです。音の場合、ゆらぎ具合を表すものが「f」という周波数だそうで、「1/√f」「1/f」「1/f²」「1/f³」などあり、この中で最も人に心地よく感じられるのが「1/f」ゆらぎだそうです。

ピアノ教室も小学生で挫折した私にはよくわからない不思議な世界ですが、ある程度規則性があって予想はできるものの、完全に予想はできない、それが「1/f」ゆらぎの特徴だそうです。

たとえば浜辺に打ち寄せる波は、一定のリズムを持っていますが、完全に同じリズムではなく、たたみかけて来ることもあれば、ときおり間が空くこともあります。頬を撫でるそよ風も同じです。それも揺らぎの特長があり、予想の適度な裏切りを、人は心地よく感じるそうです。

そのように解説されるとリズム感のない私でも揺らぎを少し理解できたような気がしました。

自然だけではなく、自らの体もゆらいでいるそうです。心電図で記録した心拍数を分析したところ、ものすごくきれいな「1/f」ゆらぎが現れたそうです。また、人の目の焦点も一定のところに止まらず、いつもふらふらと前後に動き、その焦点の動きも「1/f」ゆらぎに近いのだそうです。これも不思議ですよね。小川のせせらぎ、草原をわたる風、きらめく木漏れ日、小鳥のさえずりなど、自然界にある「1/f」ゆらぎと同じものが、私たちの体にもあるので「ゆらぎ」を外部から刺激として受けると、『快適だ』と感じるのではないか」と考えられるそうです。更に不思議な事が書いてありました。見た目の美しさや肌触りなども「1/f」ゆらぎと無関係ではないそうで、その一例が、木目で、カットした木材に幾重にも重なりあった美しい年輪が現れますが、よく観察するとそれぞれの年輪の幅には微妙な違いが見られ、木目の配列にもやはり「1/f」ゆらぎがあるそうです。木目調の家具で、なんとなく気が休まるのはこのためだそうです。
木目だけではなく、手織りの生地にやさしさを覚えるのも、人工的な調味料より自然の出汁にうまみを感じるのも、手梳きの和紙の風合いに魅力があるのも、作家の焼いた茶碗に深い味わいが見いだせるのも、その奥底に「1/f」ゆらぎが隠れているからだそうです。

神秘的ですね。

私が何を食べるか心が揺らぐ時は、幸せな気分を味わえる「ゆらぎ」の時間なのかも知れませんね。

女性の更年期も「ゆらぎ期」といいますが、この「ゆらぎ」は出来れば避けたいですね。

思春期や性成熟期を経て、心身に大きな変化が訪れるのがゆらぎ期ですが、ゆらぎ期は、女性なら誰もが体験する一つの期間で、長年分泌されていた女性ホルモン(エストロゲン)が急減するという環境変化に、からだが慣れるまでの移行期間です。
ほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗めまい、動悸、胸が締め付けられるような感じ、頭痛、肩こり、腰や背中の痛み、関節の痛み、冷え、しびれ、疲れやすさなど気分の落ち込み、意欲の低下、イライラ、情緒不安定、不眠などゆらぎ期の特徴の一つは症状が多彩です。

エストロゲンはいろいろな働きをするホルモンで、ふくよかな体つきや美しい肌を守っています。骨からカルシウムが溶け出すのを抑える重要な働きもしていています。

最近、エストロゲンの代わりの役目を果たすイソフラボンに注目が集まっていますが、

新しい自分に更新、更改、変更する時期にも、ゆらぎを楽しめるようにしたいものです。

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